複数PCを一組のキーボード,マウスで操作するKVMソフト Synergyについて
一組のキーボード,マウスで複数のPCを操作するソフトにSynergyがある.SynergyはUbuntuだけでなく,Windows, Macと様々な環境で動作する仮想KVMソフトである.キーボード,マウスだけでなく,クリップボードの情報も複数PCで共有できる.早速Ubuntu10.04に導入してみた.
Ubuntuでは,以下のようにしてソフトウェアを導入できる.
$ sudo apt-get install synergy
Synergyの設定をGUIで行いたい場合は,次のソフトも導入する.
$ sudo apt-get install quicksynergy
今回はサーバ(キーボード,マウスを接続しているPC)側はQuickSynergyを使い,クライアント側はコマンドでsynergyを起動する事にした.
QuickSynergyを起動すると以下の画面が表示される.
初回起動時ではホームアイコンの周りのテキストボックスには,Above, Left, Right, Belowと書かれている.私はRightの部分を既にNishio-PC5と設定してある.これは,マウスをサーバ側(ホスト名はNishio-pc8)の画面右端より奥へ持って行くと,隣のクライアント側のPC(ホスト名:Nishio-PC5)へマウス,キーボードの操作権を移動させる.
ホームアイコン周りのテキストボックス部分には,操作したいPCのホスト名を書くことに注意したい.IPアドレスではなぜだかダメなようだ.
Ubuntuでホスト名を調べるには,ターミナルにて
$ hostname
と入力すれば調べられる.
サーバ側の設定が終わったらQuickSynergyのExecuteボタンを押して待機.サーバ側は,もしかしたらExecuteボタンを押さなくてもよいかもしれない.
次にクライアントも同様にsynergyを導入し,ターミナルにて
$ synergyc -f サーバ側のIPアドレス
と入力する.うまく動作していれば,サーバ側のマウスを画面端より先に持って行くと,クライアント側のPCを操作できる.
サーバ側のSynergyはコマンドからも実行可能である.次のコマンドを入力すれば,サーバ側Synegryを起動できる.
$ synergys --config ~/.quicksynergy/synergy.conf
--config以降はsynergyの設定ファイルを指定してやる必要がある.QuickSynergyを起動したあとであれば,既に設定ファイルが作成されている.
もし,QuickSynergyを利用せずに設定ファイルを書きたい場合は,私のsynergy設定ファイルを参考にしてほしい.
synergy.conf
section: screens nishio-pc8: Nishio-PC5: end section: links nishio-pc8: right = Nishio-PC5 Nishio-PC5: left = nishio-pc8 end
サーバ側(キーボード,マウスがつながれているPC)のホスト名は nishio-pc8, クライアント側はNishio-PC5である.
ちなみに,サーバ側はUbuntu, クライアント側のPCはWindowsという環境でもSynergyはうまく動作した.